2サイクル混合ガソリン25対1と50対1の違いの誤解を詳しく解説!

2サイクルエンジンオイルと混合燃料

この記事では刈払い機やチェーンソーなどで良く使う、2サイクルエンジンの混合ガソリンにスポットを当て、話を進めて行きます。

この混合ガソリンって、とっても誤解を招きやすい不思議な世界なんですよね・・・。

2サイクルエンジンオイルの混合比率の違いがよくわからん!

どの混合オイルを選べばいいのよ?

と疑問に思っている方が多いのではないでしょうか。

2サイクルエンジンの調子や寿命に直結しているだけに、不安を抱いている方が多いと思います。

これから、そんな疑問にお答えして行きたいと思います!

最後までお読み頂ければ、きっと皆さんの疑問は晴れると思いますよ。

 

まずは、「2サイクルエンジンと4サイクルエンジンの違いとは何ぞや?」と言う疑問をお持ちの方には下記のページで解説しています。▼

2サイクルエンジンオイルの混合比25対1と50対1の違いってなに・・・?

いきなり核心の1つですが・・・。

そもそもこの比率はガソリン25(50)に対して2サイクルエンジンオイルが1の割合ということですね。

刈払機やチェーンソーなどを購入したとき、この機械には「25対1の混合ガソリンを使用して下さい。」とか「50対1の混合ガソリンを使用して下さい。」とか書いてあるのを確認すると思います。

世間一般よく誤解しているのが、「機械側が25対1や、50対1の混合比を要求している」と思っている事。

実はそうじゃないんですね。これは十分な潤滑性能を得るためのオイル側からみた混合比率なんです!

解り辛いですよね~。

それではまず、2サイクルエンジンオイルの性能及びグレードについての説明をします。

摩訶不思議な世界へご案内しましょう!

2サイクルエンジンオイルの性能と規格

2サイクルエンジンオイルに求められる性能とは?

まず、2サイクルエンジンオイルに求められる性能とはなんでしょうか!

下に挙げてみます。

  1. 高回転、高温時でも金属の摩耗や焼き付きを防ぐ潤滑力
  2. 潤滑をしたあと、2サイクルオイル自身、出来るだけきれいに燃焼して排ガスをクリーンにする。白煙防止。
  3. すす(カーボン)の発生を抑えエンジン内部やマフラーなどでの固着防止。
  4. コストパフォーマンス。

上記は大きく分けて潤滑性能環境性能に分けることが出来ます。

2サイクルエンジンオイルの規格

次に規格です。JASOエンジン油規格普及協議会が定めています。

FA級  現在は使われていない。

FB級  昔からあるスタンダートな規格 25対1が多い

FC級  FB規格に加え、煙が出ずらいよう添加物を加えている。50対1

FD級  最新の規格、FC級に加え、カーボンの発生を抑えたりさらに排ガスの清浄性を追求。50対1

FB級エンジンオイルとFD級使用の混合燃料

さ~て、こっからが本番ですよ~。

ネット上でも嘘っぱちばかり書いてありますからね~!

皆さんFB・FC・FDと、どの規格がいいと思います?

当然FD規格が値段が高い事が多いですよね。

多くの人がFD規格が最良と思っています。

逆をいえばFB規格がよろしくない。・・・とね。

これはね、4サイクルエンジンオイルの規格と同等であると勘違いしている結果です。

4サイクルエンジンオイルの規格はアメリカ石油協会が定めるAPI規格が良く使われています。

皆さんお馴染みのSA/SB/SC~SJ/SK/SL/SMって、Sの後につくアルファベットが進むほど高品質と定められています。

しかし2サイクルエンジンオイルの規格が曲者で、性能検査をするわけでなく、実は自己申告制なんですね。

そして決定的に問題なのは、この規格自体が環境性能の規格であって、潤滑性能の規格じゃないんです。

これを知っている人が余りにも少な過ぎるんだな!

環境性能が優れているのが、FD級ですよ!ってだけの話なんですね。

 

25対1と50対1の混合ガソリンの互換性

次に上の画像を見て下さい。PP容器のオイルはFB規格。

青い缶の市販混合済燃料(混合ガソリン)はFD規格のオイルが混合されています。

両方ともほとんどのホームセンターで売っている商品です。

ついでに青い缶の下の方を見て下さい。

「25対1~50対1のエンジンに使えます。」って書いてあるでしょ!

要するに、機械側(エンジン)にしてみればオイルの混合比なんてどっちでも良いんですよ。

ですから、50対1指定のオイルを正しく混合した50:1の混合ガソリンと、25対1指定のオイルを正しく混合した25対1の混合ガソリンは同等のモノであると言えるんですネ。

わざわざ50対1のオイルを2倍入れて25対1にする様な使い方はしません。

これが誤解の原因です。

数学的に見れば、当然の誤解ですね!

 

では2サイクルエンジンオイルの潤滑性能はどう見る?

さて皆さん!2サイクルエンジンオイルに何を求めていますか?

当然、焼き付きなどのトラブルを避けたい潤滑性能ですよね!

ここまでの説明では、2サイクルエンジンオイルの混合比やオイルの規格では、潤滑性能を判断する事が出来ませんね。

本当に欲しい潤滑性能の高いオイルはどうやって見つければ良いのでしょうか?

ここから、2サイクルエンジンオイルの規格が逆の意味で関わってきます。

 

隼人さんはFB級25対1の混合ガソリンを使う訳は?

見出しの通り、隼人さんはわざわざFB級のオイルを買って25対1の混合ガソリンを作って使っています。

それには明確な理由があるんですよ!

ぶっちゃけた話、FC級やFD級を使うとエンジンの不調を起こす可能性があるんです。

この続きは次回のページで解説します!

下記からどうぞ!

 

ここまでお付き合い頂きありがとうございます。

お疲れさまでした!