2サイクルエンジンと4サイクルエンジンの違いを詳しく解説!

図解:2サイクルエンジンと4サイクルエンジン

農業や林業、また隼人さんがやっている造園業など、例えば刈払機やチェーンソーなど、エンジン駆動の機械をよく使いますよね。

この日頃お世話になっている機械達のメンテナンスの記事を書いて行きたいのですが、困ったことに機械によって2サイクルエンジンだったり4サイクルエンジンだったりと混在しています。

だから初めに今回の記事で、2サイクルと4サイクルの違いをしっかり復習してみたいと思います。

以外と皆さん、「何となくわかってるんだけど~」って方が多いんじゃないでしょうか?

それからね、2サイクルエンジン2ストロークエンジン4サイクルエンジン4ストロークエンジン

よく聞く2つの呼び名ですが、全く同じ意味です。

それでは、2サイクルエンジンと4サイクルエンジンの特徴やメリット、デメリットなどをあげて比較してみましょう!

2サイクルエンジンの特徴

(1)単純、軽量に作れる。これは機械においてすばらしい長所。4サイクルエンジンの様な、吸気・排気バルブを必要としない。シリンダーに吸気・排気ポート(穴)がある。

(2)爆発・排気の行程がピストンが上から下までで行われる。これで1サイクル。ピストンが下から上に上がりきるまでに吸気・圧縮が行われる。これで1サイクル。合わせて2サイクル。よってピストンが1回上下するたびに1回の爆発がある。

(3)機械重量のわりにパワーを出しやすい。

(4)ガソリンは2サイクルオイルを混ぜて、混合ガソリンにしなければならない。作るのが面倒。こぼすと機械が汚れやすい。

(5)行程(サイクル)が単純なので、ガソリンのカロリーを消費しきれない。排ガスに不燃ガスが含まれクリーンでない。まして2サイクルオイルまで燃えるので尚更排気ガスがクリーンでない。こいつが最大の弱点。環境にやさしくないために、近い将来に絶滅が宿命づけられている。

2サイクルエンジンは単純、軽量でありながらパワーを出しやすいという長所をもちながら、排ガスがクリーンでないという短所を持っています。

当然この短所は致命的であって2サイクルエンジンは絶滅の一途を辿っています。

かつては軽自動車やバイクではもてはやされていたんだけれども、度重なる排ガス規制により現在の日本では、このジャンルの新規商品は完全に絶滅しています。

この軽自動車やバイクではガソリンとオイルを別タンクに入れて機械的に混合していましたが、現在生き残っている2サイクルエンジンでは、あらかじめ両者を混合してからガソリンタンクに入れる方式がほとんどなので、2サイクルエンジン=混合ガソリンを前提としては話を進めます。

4サイクルエンジンの特徴

(1)吸気・排気バルブを駆動しなくてはならない為、構造が複雑。重くなり部品点数も多く生産コストが高くなる。

(2)吸気・圧縮・爆発・排気をピストンが2往復する間にそれぞれ担当するので、4サイクルと言う。よって爆発はピストンが2往復の間に1回のみ。

(3)ガソリンを直接ガソリンタンクに入れて良い。オイルは別途オイルタンクに規定量入れておく。この4サイクル用オイルは燃えずにオイルタンク~エンジン内部を循環する。

(4)4サイクルオイルは使用に伴い、汚れてり劣化するので定期的に交換が必要。

(5)2サイクルエンジンよりはオイルトラブルが少ないので、耐久性が高い。

(6)ガソリンを効率よく燃焼できる。さらにマフラー(触媒)で排ガスをクリーンに出来る。

 

上記の様な特徴により、現在のバイクや車などに広く採用されているのが4サイクルエンジンです。

 

2サイクルエンジンと4サイクルエンジンの比較

上記で2サイクルエンジンと4サイクルエンジンのメリット・デメリットを上げてみましたが、それぞれ長所と短所があります。

しかしこの両者の明暗を決定的にわけるのが、排気ガスです。

2サイクルエンジンはその構造により、どうしても排ガスをクリーンに出来ません。

今後、日本も法令による規制次第では、あっと言う間に2サイクルエンジンは生産出来なくなるかもしれません。

 

それでは、実際に使用するユーザーには、2サイクルエンジンと4サイクルエンジンの取り扱いは、何が違うのでしょうか?

それはズバリ1点のみ!

オイルの取り扱いですね。

2サイクルエンジンはあらかじめガソリンに2サイクルオイルを混ぜた、混合ガソリンを使います。

(バイクや船外機など過去の2ストエンジンはこの話の対象外ですからね!)

4サイクルエンジンの4サイクルオイルは循環しますから、ガソリンがそのまま使えます。

しかし4サイクルオイルは汚れたら交換が必要です。

この両者のオイルは全くの別物ですからね。互換性はありません。

間違って使うとあっという間にエンジンを壊します。(焼き付きます。)

 

さて、次回は実際に仕事をするうえで、まだまだ2サイクルエンジンの機械を使用する事が多いと思います。

ですから、2サイクルエンジンオイルの正しい選び方、また混合ガソリンの正しい作り方にスポットを当てて行きたいと思います!

下記ページで解説しています。

 

最後までお付き合い頂き、ありがとうございます。

お疲れさまでした!