【日本のアニメ史】1966年は魔法使いサリーとレインボー戦隊ロビン

1966年はそれまでSFモノ一色だったアニメ界にちょっとした変化が訪れる。

おそ松くん魔法使いサリーの登場だ。

ギャグアニメと魔法少女アニメの原点が共にスタートするのであります!

今回はレインボー戦隊ロビンを加えて、この3作にスポットを当てていきます。

赤塚不二夫ワールドの始まり・・・おそ松くん

原作漫画のスタートとアニメのスタートは必ずしも一致しないが、アニメの順番ではおそ松くんが一番早い。

1966年2月5日から1967年3月25日まで。

六つ子の名前全部言えるかな?

よく劇中で母親が6人の名前を呼んでいた。

「おそ松!一松!カラ松!チョロ松!トド松!十四松!!!!」・・・って。

しかし設定で決まっているのは、おそ松が長男で、トド松が末っ子と言う事だけなんだって。

子供心に6人兄弟って多いよな!って思ってたけど、隼人さんなんか男7人兄弟育てちゃったもんね!

ほんとに人の人生なんてわからないモノです。(笑)

さて赤塚不二夫といえば、ギャグ漫画界の頂点に立つ、いまや神様。

手塚治虫にインスパイアされ、トキワ荘の一員となる。若い頃はすごいイケメンだった。ちょっと晩年の出で立ちを見てると想像できないけど!(スミマセン)

3歳年下の石森章太郎を師匠のように思っていたらしい。

赤塚不二夫の魅力と言えば、その多彩なキャラクター達だろう。

キャラが立ってしまえば、あとはどうにでもなる・・・。の見本中の見本。

しかし正確には、サブキャラクター達は優秀なスタッフさんの作も多いらしいが・・・。

この「おそ松くん」のあと、「ひみつのアッコちゃん」「もーれつア太郎」「天才バカボン」とメジャーな作品が続く訳だけど、どの作品もサブキャラクター達のスピンオフが多くて、なにがなんだかわからない!

まさに「赤塚不二夫ワールド」な・の・だ(笑)

イヤミ、チビ太、デカパン、ダヨーン、トト子ちゃん、ハタ坊、本官さん、レレレのおじさん、ニャロメ、べし、ケムンパス、ウナギイヌ・・・ etc

どのキャラもパッと、そのビジュアルが浮かんでくるよね!

この中ではやっぱりチビ太が一番好きかな・・・。

設定は身長80cm、浮浪児、家は土管という凄まじさ!。おでんを片手に大暴れするが、その奥底の寂しさ、いじらしさを感じてしまう。

この魅力あふれるキャラクター達は以後の漫画やアニメに多大な影響を与えたことは間違いないだろう。

 

魔法少女アニメの魁!魔法使いサリー!

マハリーク マハーリタ ヤンバラヤンヤンヤン♪

魔法の国からやってきた~ ちょっとチャームな女の子♫

みんな知ってるこのオープニング曲、小林亜星さんの作曲だ。

現在隆盛を極める、魔法少女モノの原点、魔法使いサリーは1,966年、12月5日スタート。1,968年12月30日まで全109話。デザインは横山光輝。ミスマッチの妙と言える作品だろうか。

最終回終了後あっと驚く演出が行われたのを覚えている。

サリーちゃんがアッコちゃんを連れて来て「新しいお友達を紹介します!」って、番組のバトンタッチをやったんだよね!「なんかスゲー!」って単純に思った。

ちなみにアッコちゃんの主題歌も小林亜星さん。この曲で3拍子を始めて知った。とっても優雅な曲だ。

この絵を描くためにサリーちゃんのアニメを見直してみると、面白い事に気が付いた。

魔法使いサリーちゃん
魔法使いサリー

「サリーちゃんの足」って悪い意味で使われる言葉だけど(失礼!)実際デフォルメが凄くて独特だ。

しかし腕や指先などもの凄く細かく描かれていて、今までのアニメとは比べ物にならないほどよく動いている。

杖(タクト)を振る、サリーちゃんの腕なんか秀逸だね~!

きっとアニメーターさんが優秀だったんだろうね。

このサリーちゃんにしてもスタートはモノクロなんだね。

カラー化されたのは、第17話からだって。

でもリアルタイムでカラー映像を見れた人は少ないだろう。

当時のカラーテレビの普及率はまだまだだったからね!

当然隼人さんも毎日、白黒テレビと格闘していたのを思い出す!

昭和40年頃の白黒テレビ
昭和40年頃の白黒テレビ

当時、カラー放送は画面の隅に「カラー」って表示が出ていたっけ。

ウチのテレビは白黒だから、「フーン、これカラーでやってるんだね~」って気づかされた・・・。

チャンネルは1から12までのダイヤル式で、ガチャ、ガチャって音がした。

アンテナもウサギの耳のような室内アンテナで、受信状態を良くするために位置の微調整をしたよ。

走査線もよく走る!(笑)こいつも微調整が欠かせない!

テレビを観るだけのために、ずいぶん苦労していた時代でした!

レインボー戦隊ロビンと石森章太郎

上記2作品にくらべ、ちょっとマイナーな存在だけど、アニメ史を語るんなら外せないと思うのが、レインボー戦隊ロビン

それは何故かと言いますと~、東北の天才、石森章太郎のキャラデザインが初めてアニメに登場するから。

原案等々はスタジオゼロが担当している。この会社は石森章太郎、つのだじろう、藤子不二雄のお二人などの漫画家さんが、アニメ屋さんの鈴木伸一を中心に1,963年に立ち上げたアニメ制作会社だ。

主要キャラは石森のデザイン、サブキャラは藤子のデザインが多い。

1,966年4月23日スタート1,967年3月24日までの全48話。制作は東映動画。

主人公ロビンの父親はパルタ星人、母親は日本人。

パルタ星人科学者の父親は地球侵略のため地球に送り込まれるが、正体がばれ、重傷をおってしまう。

母となるスミ子に助けられ、パルタ星を裏切ることになる。しかしそれがバレて、パルタ星に夫婦とも収監されてしまう。

難を逃れた赤ん坊のロビンは父親が残した6体のロボットの達に育てられ成長し、やがて運命に立ち向かうという設定。

今回注目したいのはその6体のロボットのうち、特にロビンを育てたリリだ。

レインボー戦隊ロビン リリさん
レインボー戦隊ロビン リリさん

今見ると髪型がちょっと変だけど(失礼!)いかにも石森らしいキャラ。

この画像を見て「!!!」って気づいた諸兄も多いだろう!

そう、サイボーグ009を彷彿させるのだ。

特にこのリリさん。003 フランソワーズ=アルヌールと姉妹の様な関係だ。

憧れのお姉さんキャラの先駆的存在だ。

どちらが姉様かといえば、漫画では003が早く、アニメではリリさんが早い。

石森の描く女性美が溢れる2人だと思います!

 

如何でしたか?昭和41年のアニメは今でも輝いてますね。

次回はさらに1966年の衝撃を書きたいと思います!

何だかわかるかな~!

 

最後までご覧頂きありがとうございます。

お疲れさまでした!