バイアンプ接続・ネットワークモード等の微妙な違いや接続方法を解説!

ネットワークモードイメージ図

本格的なカーオーディオシステムを構築する場合、よく耳にするマルチ接続・バイアンプ接続・ネットワークモードといったスピーカーの接続方法。

「何となく解っているけれども~?」と言う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、カロッツェリアの製品を例に取りながら、3つの接続方法の特徴や違いを解説して行きます。

 

まずは純正のアンプとスピーカーの接続はどうなってるの?

カローラやプリウスなど標準的な車格を例にとってみると、純正のナビやディスプレイオーディオでは4chのアンプを有しています。

スピーカーへの配線はどうなっているのか?と言えば、フロント側はまずツイーターへ向かって行きます。

ツイーター直前で分岐して、一方はツイーターへ、もう一方はフロントドアウーファーに向かいます。

要するに1アンプで2つのスピーカーを鳴らしている状態です。

リヤドアスピーカーには左右それぞれ1chのアンプが割り当てられています。

 

メインユニットを交換して1アンプ×1スピーカーへ

さてカーオーディオの高みを目指してカロッツェリアやアルパインやケンウッドなどのカーナビゲーションやAVユニットに交換するとします。

ここから先のレベルアップの解説をして行きます。

Level 0 純正配線を利用したメインユニットのポン付け

通常スピーカー接続例

まずは、ヘッド(メインユニット)のみを交換した状態です。

スピーカー配線は純正を利用しているので、まだ1アンプでツイーターとフロントドアウーファーを駆動しています。

Level  1 マルチ接続

想定されるのは、各音響メーカーの3万円前後のトレードイン用のセパレートスピーカーを使用したケースです。

スピーカー配線はすべて引き直しとします。

最大のポイントは、リヤドア用アンプ出力はツイーターに回す事です。

フロント用の出力をツイーターに回しても構いませんが、ヘッドがナビゲーションの場合、音声案内がハイパスフィルターの影響でとても聞こえ辛くなってしまいます。

リアスピーカーはどうなるの?って話になりますが、本格カーオーディオはフロント(+サブウーファー)で鳴らすのが基本ですから、リアドアを鳴らすのは邪魔以外何物でもありません。

ステレオ音声は、本来正面で音像を形成するのが現代の基本だからです。

カーオーディオにリアドアスピーカーがあるのは、あくまで後部座席の人への配慮でしかありません。

ツイーターには付属のハイパスフィルターを必ず間に挟みます。

直接アンプとツイーター接続するとフルレンジの信号が流れ、あっという間に破損しますから注意してね。

このケースでは、フロントドアウーファーはフルレンジで鳴る事になります。

 

さて、このマルチ接続にする事によってもう一つ重大な恩恵を受ける事が出来ます。

それはタイムアライメント調整を4つのスピーカー個別で入力出来る様になる事です。

Level 外 タイムアライメント

タイムアライメント説明図

「本格的カーオーディオを構築するにあたって最も大切な事は?」との問いに対して、

「それはタイムアライメント!」と答える専門家も多いです。

隼人さんも同意です。

社外(純正品ではない)メインユニットでは純正配線を利用したポン付けでも左右のタイムアライメントを取る事が出来ますが、それでは不十分です。

カーオーディオの最大の弱点は、高音域を担当するツイーターと、主に中音域を担当するウーファーが全く異なる場所に据えられています。

本来なら、こんなバカな話はありません。

しかし1アンプ×1スピーカー化する事によって、左右それぞれのツイーターとウーファーを個別に設定して補う事が可能となります。

 

 

Level  2 バイアンプ接続

バイアンプ接続 例

 

バイアンプ接続説明図

「Level 1のマルチ接続と何が違うの?」と言われてしまうと困ってしまうのですが、(苦笑)

バイアンプ接続の場合、明確にクロスオーバーネットワーク(パッシブネットワーク)が存在感を示す事でしょう。

 

 

Level 3 ネットワークモード

ネットワークモードとは、上記で説明した高級2WAYスピーカーに同梱されているパッシブネットワークを使わずに、ヘッドで行う調整方法です。

ネットワークモードはカロッツェリアサイバーナビやトップクラスのAVユニットやデッキに装備されています。
ネットワークモード説明図

更にサブウーファーを追加して完全な音の繋がりを!

カロッツェリアのネットワークモードでは、MIDレンジ(フロントドアウーファー)にハイパスフィルターをかけ、カットオフ周波数とスロープを設定する事が出来ます。

隼人さん的にここは力説したいのだけれど、サブウーファーさえ追加すれば、フロントドアウーファーに低音を出す仕事から解放してあげられるという事。

元々、フロントドアウーファーは低音を出す事が苦手です。

更にエンクロージャーもどきのフロントドアの環境が良くない。

そこに低音を出そうと無理なデットニングを施工して、滅茶苦茶になっちゃう。(笑)

だからLOWレンジはサブウーファーを、MIDレンジにはフロントドアウーファーを、HIGHレンジにはツイーターと分業させて完全な音の繋がりを実現できる、ネットワークモードは素晴らしいのです!

サブウーファーに付いては下記ページで解説しています。

バイアンプ接続・ネットワークモード等のまとめ

マルチ接続、バイアンプ接続、ネットワークモードの共通点はメインユニットの4chアンプを有効利用し、4つのスピーカーを個々に駆動する事です。
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