アルミテープチューン【DIYの手引き1】原理や効果を詳しく解説!
アルミテープチューニングって聞いた事あります?
よくある市販のアルミテープを車に貼るだけで空力性能が高まり、走行安定性の向上のが見込まれるという、ちょっと「眉唾モノ」のチューニングなんですネ。
しかしこのネタの出どころが、天下のトヨタ自動車だと言うのだから無視出来ないでしょ。
しかも本気で特許まで取得している。
隼人さんはこんなよく言われる「オカルトネタ」が大好きだ!(笑)
なんたってアルミテープを貼るだけでいいんだから、これは試してみるしかないでしょう!
この記事では、このアルミテープチューン!の真相に迫りたいと思います。
トヨタアルミテープチューンの概要
今から約3年前、現行トヨタハチロクと共に発表された新技術?です。
トヨタのエンジニアによると、
「テスト車の空力性能が期待値通りの結果が出ない。」
「走行のフィーリングが日によって変わってしまう!」
「これはナゼなんだろうか!」
こんな疑問から導き出された答えが・・・
車が走行する事によって静電気を帯電し、広い意味で空気抵抗に悪影響を与えてしまう。と言う事らしい。
車は走行する事により空気や道路との摩擦でプラスの静電気を帯びてしまう。
空気自体も通常はプラスの静電気を帯びていて、クローンの法則によりお互いは反発してしまう。
よって境界面の空気の流れが乱れてしまい、空気抵抗が増してしまう。と言った理屈だ。
それならば、「車が出来るだけ帯電しないようにすればいい。」と言った結論に行き着く。
その効果的な方法がアルミテープによる放電という訳。
実験では発進前の車の静電気の電圧は約20V。10Km走行しただけで約500Vにもなったそうだ。そしてアルミテープを貼った事によって150Vに抑え込まれたそうな。
ウン、天下のトヨタが真面目に取り組むだけあって、理に適っている。
だからこのチューニングは100%の性能を発揮しているモノを120%に上積みする類ではなく、80%しか発揮出来ていないモノを90%まで回復させるといった性質のものだね。
興味がある方はトヨタの特許取得時の詳細が書かれているので一読されたし。
アルミテープチューン施工の準備
アルミテープは何を使えばいいの?
アルミテープはなんでもいいそうだ。やっぱり3Mとニトムズの1流メーカー品が評判がいい。
トヨタ純正のチューニングテープも販売されている。テープ自体は3M製だ。
断っておくが、100均の商品なんか使っちゃダメだからね。
「安かろう悪かろう」はこう言った仕事には絶対に向かない。
どんな形にカットすればいいの?
形状は単なる長方形でもよいが、切断面(外縁)が長いほど効果が有るという。
だからトヨタ純正品はフライ返しの様な形状をしている。
これが問題?どこに貼れば効果があるの?
さて、実際に貼る場所であるが・・・。
発表当初は、、フロントバンパー・ドアガラス・フロントガラス・ステアリングコラムカバーに施工とされていた。
その後この研究は拡大をみせ、空気摩擦による静電気発生場所、パーツの回転による静電気発生場所などを理由に、車体のいたる所で有効でありますよ!と言われてきている。
ちょっと解かり辛いと思うので、場所別に隼人さんなりの見解をいれて説明して行こう。
基本的に静電気を帯電しやすい樹脂製パーツやガラスに貼り付けするのが効果的だ。
1)フロントバンパー
現行86、80系ノア3兄弟などに実際に施工されている。外側では見栄えが悪いので、見えない内側に貼ってある。貼り付ける場所は見えない下面でいいのではないだろうか。左右対称が望ましい。
2)ドアウインドウガラス・リヤウインドウガラス
大きいと見栄えがわるいので、下部に小さく貼りたい。
3)フロントウインドウガラス
ワイパーの邪魔にならない下部が基本。左右対称で。
4)ステアリングコラムカバー
室内のハンドルの手前に付いているカバー。下側に貼り付けるのが定番。ハンドリングの向上が見込めると言うが?(トップの画像の所!)
5)エンジンルーム内
エンジンルーム内は意外と高電圧で帯電しているらしい。(1000Vにもなるとか!) なのでエンジンカバー、インテークマニホールド、ファンカバーなど貼る所は多い。
6)ブレーキキャリパーを含めたサスペンション
制動力アップ、ショックアブソーバーの動きが安定するとか・・・。
7)アルミホイール、ドライブシャフト
アルミホイールはタイヤが路面を転がる事によって発生する静電気を最初に放電できる場所で外せない!
ドライブシャフトも高速回転するので、貼っておきたい。
8)その他外装品
リヤバンパー、リヤスポイラー、サイドスポイラー、ドアミラー、アンダーカバー、ワイパー、フロントグリル、フロントスポイラー、要は樹脂製外装パーツすべて!
9)バッテリー、フューズボックスなどの電装系
ちょっとイメージ的な解釈で申し訳ないが、電流が静電気に干渉される事無く、気持ちよく流れてくれるのだろう。
本格カーオーディオを積んでいる車にはノイズ低減などの効果は期待できる。
静電気発生源別のアルミテープチューンの対応
このアルミーテープチューニングの対応は大きく分けて3つに大別することが出来ると思う。
1)走行することにより空気の摩擦で発生する静電気帯電の抑制。
車の形状からして、空気の流れの変化がある部分が有効である。
下の図はフードパネルとフロントウインドウガラスの関係を説明したもの。
上の画像で35がフードパネル。36がフロントガラスだ。31Aの様に貼りなさい、という事でしょう。
この様に車に纏わりつく空気の流れが、形状の変化によって乱れる所への施工がアルミテープチューンの核心の1つと言えるだろう。
空気にも粘性が有り、絶えず車のボディー外面にまとわりついている。
走行中の車はわずか数センチの厚みではあるが、層流境界層と呼ばれる空気の層にに包み込まれている。
この層の外側ほど走行に影響を受けるわけで、車は出来るだけ滑らかに空気を突き抜けて行きたい訳だ。
しかし何等かの原因(形状の変化)があると、境界層剥離を起こし、余計な空気抵抗を生んでしまうんだね。
カルマン渦とか聞いた事があるでしょう。
話の成り行き上、その車がもつ空気抵抗を説明しなくてはならないね。
現在の車は燃費向上のため空気抵抗係数を出来るだけ低く抑えるために研究されデザインされている。
CD値って聞いたことあるでしょう。大体0.3以下だと優秀と言われている。
過去話題になったのは、30プリウスが0.25を達成した時か。
アルミテープチューンは結局のところ、このCD値の修復を目指しているものではないだろうか。
さらに実際の車が受ける空気抵抗は車の前面投影面積(A)を掛ける。
CD値(車の空気抵抗係数)×前面投影面積(A)=その車の空力性能(CdA値)
そして走行する事によって生じる抵抗を掛け合わせる。
空気密度×速度の2乗×CdA値=実際の走行時の空気抵抗・・・となる。
このように個別の車の走行中に受ける空気抵抗は計算できるのだが、その他の不確定要素もたくさん存在する。
走行している場所の風向きや風速、コーナーリング中の車の向きやサスの沈みこみによる車の姿勢などである。
そしてそれでも尚、説明できないチカラにトヨタのエンジニアは気づいてしまった。
「静電気が層流境界層をさらに乱している!」
あくまで隼人さんなりの解釈ではあるが、当たらずとも遠からずだと思うよ!
2)主にエンジンルーム内の各種パーツの帯電抑制による、本来の性能の回復
上の図はトヨタが示したアルミテープチューン、バッテリーの貼り付け例だ。(貼る場所)
容器の部分、蓋(トップ)の部分、端子の部分へのアルミテープの貼り付けが記されている。
その他図にはないが、上記のようにエンジンルーム内の樹脂パーツに貼り付けていく事が効果的と言われている。
エンジン本体はもちろんの事、電動ファンなどの回転を有する部品は外せない所だ。
3)タイヤが路面を転がる事により発生する静電気への対応
車が路面と接しているは4本のタイヤだけである。
実際走行中のタイヤがどれだけの静電気を発生し、ボディーに伝えるかは資料がないのでわからない。
反対にタイヤがアースの働きをしている事も事実。
だから想像の範囲内でアルミホイールやショックアブソーバーなどのサスペンションのパーツに施工しておいても損はないと思う。
4)素朴な疑問?アルミテープを貼ってはいけない場所はあるの?
以外に気にされている方が多い、「アルミテープを貼ってはいけない場所・・・」
「ウーン?どうなんでしょう・・・。」
あまり神経質になる必要は無いと思います。
運転に邪魔になるような所は当然ダメですし、ノリ残りなどを考えると、目立つ塗装面は避けた方が良い!と言ったところでしょうか。
アルミテープチューニングのまとめ
でも、面白いじゃないですか!
たかだかアルミテープ1本で、いろいろ想像して、試して遊べるんだから!
効果のほどは未知数だけど、やらない選択肢はないでしょう。
今回のこのお題は文章にまとめるのに本当に苦労した。
説明が上手くなかったり、前後したりと反省点はたくさんある。
でもなんとなくでもいいから言いたい事は伝わっただろうか・・・。
次回は実際の隼人さんの施工例とそのインプレッションをお送りします。
下記からどうぞ!
最後までお付き合い頂きありがとうございます。
お疲れさまでした!
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